母は特別
笑顔で褒められて
頭撫でてもらいながら抱っこ
優しい優しい時間
私の母は厳しく怖い一面もあるけど
やっぱり1番の存在です。
沢山の思い出から一つ。
親戚のつてから
手が無い状態で発見された観音様の
手を紙粘土で作り上げました。
母は、本当にいろんな手作りをする人
だったけれど、1番力を入れたのは
紙粘土でお人形等を創作していた事です。
母は余命宣告を受けてから
その観音様が夢に出て
心が救われていたようです。
慟哭の極みの思い
キラキラ光る思い
人生最大最高の感情を
毎日毎日感じながら過ごしました。
母は、ホスピスに入り
一つ一つ願いを叶えていきました。
その一つが仲間との展覧会。
他にも
よく行っていました。
故郷を感じる、と私は聞いていました。
その山に死が近くなった時に
家族全員で行く事ができました。
そうして
父の誕生日まで生きる。
その強い希望も叶える事も出来ました。
ホスピスの一室で簡単な料理を作り、
家族全員でお祝いして、皆んなで歌を歌って
笑顔が沢山溢れた素敵な日。
顔を見に行く度に
母は、手を合わせて感謝を口にして
頭を下げました。
母は、最後まで
私にとって特別な存在。
最後に母は
聖なる存在になったんだと感じながら
見送りました。
ただ一点。
私は答えを貰えなかった事があるんです。
家族全員で見舞いを交代しながら
私が訪れた日。
会話をしながら母は私の頭を撫でてくれていた。
絵を描いてね、
そんな会話はこの時です。
「お母さんありがとう。
又、生まれ変わったら
私をお母さんの子にしてね。」
母は、無言でした。
どんな顔していたか、よく思い出せない。
私はこの時から
胸にパカーンと大きな穴が空いたような
気がします。。。
感謝の気持ちは沢山沢山受け取ったし
あなたから愛を貰ったと確かに感じてるのに
私の中でインナーチャイルドは
うずくまって叱られた暗い物置きで
泣いてる。
お母さん、
お母さん、
どんな私でも良いよって
良い子じゃなくても良いよって
また一緒に手を繋ごうね
一緒に笑おうねって
「愛してるよ」って一言
言って欲しかったの